女性の正装といわれる「留袖」から「振袖」や「紋付」など、着物にまつわるミニ雑学を教科書風に並べてみましたので、みなさん、参考にしてください。

結婚式での正装とは
  • 正装の定番
  • 黒留袖の帯
  • 晴れ着として
■結婚式での正装の定番とは
結婚式の衣装は両家そろえたほうが見栄えします

留袖は、和服の1つで既婚女性が着用する格の高い礼装です。着物の格においては第一礼装になり、西洋のイブニングドレスに相当しますが、
イブニングドレスのように時
間の制約はなく、昼夜問わず着用できるます。なかでも和の最高礼装は「黒留袖」です。結婚式のときのお母様達の8割はこの黒留袖を着用している定番の正礼装です。会場に招待しているゲストの顔ぶれを選ばない黒留袖は、最も無難な衣装と言えます。

母親は引き立て役ですので新婦より目立つのは控えます。控えめだけど気品ある服装を心掛けることが大切です。結婚式で留袖を着ていいのは、新郎新婦の親のみというイメージがあるようですが、新郎新婦の身内の既婚女性なら着てもよいとされています。

黒以外のものは「色留袖」と呼ばれ第二礼装でありますが、五つ紋にすると黒と同格だとされ、紋の数に気をつければ結婚式でも着用できます。留袖着用時のヘアスタイルですが、アップにまとめて上品で艷やかなイメージにするとよいでしょう。ショートヘアの方でも髪のボリュームアップグッズなどを使い、まとめ髪にすると素敵です。

また結婚式の際の衣装選びポイントは、両家揃えたほうが見栄えがよくなるという点です。写真撮影もありますので両家の母同士が和、洋揃っていたほうが写真のおさまりも良く感じます。

さらに花嫁よりも控えめにするというのが最大のポイントです。アクセサリー類もあまりたくさん見に付けるのではなく、存在感ある高価なアクセサリーに絞って身に付けると気品ある佇まいになります。

昼の式なら新郎新婦の父親はモーニングを着用

次はモーニングについてです。モーニングは洋装の正礼装であり、19世紀〜20世紀にヨーロッパで確立された正式な式典やパーティーに着用する服装で、その名の通り、時間帯によって着用するものが変わってくるのが特徴です。

昼間はモーニング、夕方から夜にかけてはテールコート(燕尾服)、タキシードというように区分されています。結婚式の場合も、時間帯によって着用する洋服が変わるので、注意が必要です。

昼間の結婚式の場合、新郎新婦の父親はモーニングを着用するのが一般的ですので、モーニングを着ているとそれだけで父親だということがわかります。

モーニング着用の際、シャツの選び方は白無地のレギュラーカラーシャツ、またはウイングカラーシャツを選ぶのが無難です。タイはネクタイ又はアスコットタイを選びます。色は白、またはシルバーグレー、白黒がお勧めです。

アクセサリーはカフスボタン・サスペンダー・チーフ・手袋・ソックスです。サスペンダーはフォーマルな白黒の縞が定番です。チーフも定番の白をチョイスするのが無難です。手袋は白、ソックスは白黒の縞、または黒無地をチョイスするのが普通とされます。靴は、黒のストレートチップまたはプレーントゥを選びましょう。

留袖もモーニングも最近では、レンタル衣装での着用が多くなりました。留袖レンタル衣装専門店では、着物、帯、長襦袢、帯揚げ、帯締め、末広が一式でレンタルでき、バック、草履、小物レンタルの料金も込みのケースが多く見られます。また、結婚式場内の衣装室からのレンタルですと、ややお高くなる傾向があります。事前にネット等で予約し、式場まで届けてもらうとお得です。

レンタル衣装専門店でモーニングをレンタルすると、モーニング上下、ベスト、タイ、カフス、アームバンド、サスペンダー、白手袋、ポケットチーフが一式そろえてもらえます。シャツや靴は別料金が通常です。結婚式場内でのレンタルになると、レンタル衣装専門店よりは高いケースが多いようですが、式場内ということで手間がかからない分、割高と考えましょう。

■結婚式での黒留袖は帯にもこだわりたい
着物の格式を知り「本当の着物美人」になる!?

着物にも格式とTPOがあります。着物が華やかだからといってTPOや格式に合わないものを着ていると周りから浮いた印象になってしまいます。着物の格式を知ることで本当の着物美人になることができます。

結婚式の晴れ舞台ですとやはり礼装するのがふさわしいものです。特に3親等までの身内の結婚式ですと、第一礼装を着用するのが一般的です。
女性の場合は既婚ですと留袖が第一礼装となります。身内の結婚式で着用するのならば黒留袖が一般的です。

留袖とは裾にだけ柄の入った着物で、これに五つ紋といわれる家紋を入れることによって
一番格の高い着物となります。洋装でいうとイブニングドレスのようなもので、
五つ紋入りの留袖を着ることで正式な場に出ることができます。

この五つ紋とは、背中につける家紋が「背紋」。両胸につけるのが「胸紋」。両袖につけるのが「袖紋」となります。
「背紋」はご先祖さまを、「胸紋」は両親を、「袖紋」は兄弟・姉妹・親戚を表すと言われています。
また昔から紋には邪気を払うという言い伝えもあり、「背紋」は特に背後からの邪気を払うものとされているという一説もあります。

また、この紋は実家の母方の紋をいれるのが一般的ですので注意が必要です。この五つ紋は染め抜きで入れるものですが、レンタルなどの場合ですと家紋シールというものがありますので上からそれを貼るか、もしくはレンタルの会社で一番一般的な家紋を入れてある場合がありますので、一日限りのことでしたらそれほど気にしなくてもよいでしょう。

次に黒留袖の柄行ですが、結婚式という華やかな場所での着用となりますので刺繍や染や箔を用いた正倉院文様や吉祥文様、有職文様などが多くなっています。様々な文様がありますが、結婚式という場を考えて品格があり、華やかでそれでいて重厚なものを選びます。また年齢によっても様々です。
若い方は全体的に柄のあるようにみえる総絵羽模様のようなものなど、できるだけ華やかなものを選びます。年配の方ですと、柄が多くなくすっきりとした上品なもののほうが品よく見えます。

最近は袋帯を合わせるのが基本

黒留袖に合わす帯も重要になってきます。帯にも着物同様格式があり、その着物に合ったものを選ぶことが大切です。昔は黒留袖には丸帯が一般的でしたが、生地が厚く締めにくいものですので、最近では袋帯を合わせるのが基本となっています。
黒留袖が最高に格式の高いものですので、帯もそれに応じて最高級のものを合わせます。

金銀などの箔のついたもので「泥金箔織り」、「金地」、「唐織」、また「錦織り」などがあります。どっしりとした重厚感のある「泥金箔織り」は高級感があります。「金地」「唐織」「錦織り」など古典柄を織り上げたものは上品さを演出することができます。このような格調の高い帯を選ぶことが大切です。

また黒留袖の柄行によっても合う、合わないがあります。着物の柄行が総絵羽模様のようなものですと、
帯は柄の少な目のものを選びます。反対に着物が少し地味目な柄行でしたら古典柄の振袖に合わせるような華やかなものを用いてもよいでしょう。

その他、小物類も白・金銀を用いたもの、長襦袢や半衿は白のものにします。草履はかかとの高さのあるもののほうが華やかですので高めのものを選び、色柄は「金銀の佐賀錦や布地のものを選びます。またバッグも黒留袖の品格に合う格式のあるものを選ぶようにします。草履とバッグは必ずしもセットでなくても構わないとされていますが、セットになったものの方が一体感がありますのでお勧めです。

このように黒留袖にこだわりと格の合う帯・小物を身につけることで、より華やかな装いとなり、結婚式の祝い事にふさわしいスタイルになります。

■留袖は厳かなシーンの晴れ着として
どんな晴れの場でも恥ずかしくない衣装が留袖

結婚式などの正式の場に参加するときには、その場にふさわしい衣装を選ぶことが、大変重要です。
女性の正装には、いくつかあります。和装であるなら、訪問着や留袖が一般的です。自分がどの立場であるかも大切ですが、留袖であれば、既婚女性の第一礼装なので、場所や時間にかかわらず格が高い衣装とされています。そのなかでも、最もランクが高いのが黒留袖です。晴れ着としては、品格もあり、結婚式をはじめとして、どこに行っても、誰と対面しても恥ずかしくない衣装と言えます。

昔から、結婚式と言えば、男性の親はモーニング、女性の親は黒留袖と決まっていました。この伝統は今でも続いていて、モーニングに黒留袖であれば、申し分ない組み合わせで美しさもあります。結婚式では、ドレスにする人もいますが、ご両親の立場であれば、黒留袖をぜひとも選んでください。親族も、留袖を晴れ着として着ると、結婚式が華やかで格式のあるものになるでしょう。もちろん、黒留袖はまだ着たくないというかたなら、色留袖でも準礼服なので大丈夫です。

ただし、5つ紋のものであれば、黒留袖と同格の第一礼服になります。和装のゲストが多い結婚式は、はた目から見てもどこか品があり、家と家の絆を大切にしているというのが感じられます。衣装には、それだけの力があるということです。結婚式には、できる限り正装の留袖を着るように心がけていきましょう。

留袖はあまり着る機会がないから、わざわざ買わないという方も少なくありません。その場合は、レンタルをお勧めします。着物だけでなく、帯や草履、バッグまでセットされたものもあり、安価な料金で借りることができます。年齢に応じた柄や帯もそろっているので、レンタルであれば、その時々に応じたものを選べるメリットがあるでしょう。また、季節感に合わせた粋な選択ができて、和装の楽しみも味わえます。

使用した後も、衣装のクリーニングや保管をしなくていいので、気軽にレンタルショップをのぞいていましょう。着物に苦手意識のある方は、まず試着してみることです。普段、着慣れないので敬遠してしまいますが、着ると美しいたたずまいになるのが和装です。日本人ならではの和の美しさを体験してみるといいかもしれません。

もし、結婚式の衣装で迷ったら、ぜひ留袖を選択の候補に入れてください。

人生の大切な節目に活躍する留袖

ところで、留袖を着るのは、結婚式だけのものと思っていないでしょうか。たしかに、結婚式では留袖を着ている人が多いのですが、ほかにも人生の大切な節目節目になると活躍してくれる衣装だということも知っておいてほしいと思います。留袖を着る機会を簡単にご紹介しましょう。

子どもができたら、まずお宮参りをします。そのときに着るのも留袖です。そして七五三、小学校の入学式と卒業式、中学校になったらまた入学式と卒業式、高校にも、同様に入学式と卒業式があります。さらに、子どもが成人し結婚が決まったら、結納から挙式まで、何度も留袖を着る機会が生まれてきます。もちろん、大切なお呼ばれやパーティーなどには自信を持って着用できるものも留袖です。
日本の既婚者の晴れ着として、いちばん重宝するのが、留袖だと言っても過言ではないかもしれません。

最近では、卒業式や入学式に和装で参列する人も減ってはいるようですが、式と名の付くものには、きちんとした和装の正装にして参列すると、身も心も引き締まります。着付けなどができない方は、おっくうになりがちですが、和装は長い人生のなかでも、ここぞというときにはどんどん活用していきたいアイテムです。

特に、留袖を着ると間違いがないということもポイントです。ステキな思い出としても残るので、機会があれば着ることを楽しんでみてください。


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